先日、洞爺湖サミットのとある看板から中国側の反発を懸念して、会員企業らが台湾国旗をはずした、という記事を読みました。

 台湾の旗描いた歓迎看板 中国の指摘受け撤去 そうべつ観光協会(07/07 07:46)





北海道では台湾人の観光客は年々増えています。それに対して、“感謝の意”を表して観光協会が“自主的に設置”したにも関わらず、サミットが開始された今になって、“政治的意図はなく自主撤去した”とのこと…。外務省は外務省で、責任を全て民間にバトンタッチ。もし政治的意図がないのであれば、そのままにしておいてもよかったのでは…。

 世界の認可に関わらず、自分が何人であるかは自分の心の中に存在する誇りではないのでしょうか。台湾国旗を外されたとしても、台湾人が台湾人であるという誇りは捨てないと信じます。

 でも、その国旗を外した行為に対しては、きっと怒り以上の何かを感じていることでしょう。世界各地で沢山の人たちが“国”として認められようと命がけです。確かにそれはIDだけでなく、利益を伴った争いであるかもしれません。でも、根本は自分という存在の主張だと思います。

 旅行の際、日本人はパスポートをすっと出せば、大抵の国に簡単に行けますが、“国”として認められていない世界の“地域”の人たちは簡単に旅行といってもVISAを取るだけで大変なんですよ。平和でほのぼのした日本ではあまり感じることはできませんが、それが今日本列島を離れた所で当たり前に起きている現実なのです。

 日本は堂々たる大国とも言うべきれっきとした“国”です。でも、ある日急に日本は国ではないと世界が言ったらどうでしょう。日本人の心の中の“日本国”は急に“日本地域”に変わってしまうのでしょうか。日本人は日本人としての誇り、そして独自の文化、歴史を大事するのと同じく、台湾人も自分の“国”を愛しているわけです。そこの所は同じなのに、世界が認めたと認めないで、扱いがそこまで違うのはあまりに可哀想…。

 中国は大国で、市場が大きい。人が多い。だから、消費も大きい。加えて近年の成長には目を見張るものがある。だから企業が懸念してそういう行動に走ってしまったことは理解できないわけではありません。経営者なら、社員とその家族の生活をまず頭におくべきだとも思います。その為に少々の犠牲は仕方ないのかもしれません。

 ですが、自分の立つ場所を中国の存在なしに決められないというのはあまりに悲しい…。世界に誇る日本らしく、中国にびくびくしないで堂々としたらいいのではと思います。

 偉そうなことばかり書いてしまいましたが、この記事は結構心に感じるものがありました。なんというか…、仕方ないかもしれないことだけど、情けない感じです。主観的ですが、悲しいです…。

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